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最早残骸
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中部地方でのIS最終回を見るために起きてました。原作読んでいたので展開は知っていたのですが、しかし箒が可愛くて良かったです。しかし相変わらず絵は素晴らしいのですが、ラノベでは気にならないセリフや展開がどうしてアニメになるとああもこっ恥ずかしくなるのか。まあエ口ゲ原作アニメの痛々しさに比べれば良いのかもしれないですが・・・・・・(笑)

さて、本日は比較的大きな余震があったこともあり、放送時間が微妙にずれました(10分遅延)。最近の地デジ対応レコーダーは番組表と時刻訂正信号を一定時間ごとに受信して自分で調整を行っているので放送時間の変更も追いかけてくれるようですが、6年も前のテレビパソコンではそんなことできません(有料サービスであったような・・・、いずれにしても今は当時のサービスの大半が残っていない)。ということで、放送時間ぎりぎりまで予断を許さない状態となるわけです(テレビ局のテレビ欄が一番信用できるんでしょうか、本日に関してはYahooテレビ欄は早期に更新されましたがテレビ王国は駄目だったような)。その他ダブルチューナーや自動類似番組録画機能で恐らく将来的には野球中継やバレー中継に苦しまされることもなくなるのでしょう。

で、それで解決すれば万全ではないまでもまあ良かったわけですが、今回は別の問題も同時に発生していました。以前から稀に起こっていたのですが、ここ数日で頻発している時計のズレです。もともとWindows(やパソコン一般)の内蔵時計は精度が全然あてにならず、WEBやテレビ信号等を受信する機能を使わなければ簡単に狂います。なのでWeb等を経由して一定間隔ごとに時計の補正を行ってやることが必要ですが、現在の録画用パソコンはどうもスタンバイ状態での時間の維持が難しい模様(進んではいるもののものすごく遅れる)。原因としてはマザーボードの電池が第一に考えられますが、古い機種なので他の部分にあるかもしれません。最近は警戒して非常に高い頻度で時計を更新しんしていますが、それでも気を抜いていたために今週分月曜からIS直前までのあらゆる番組の録画には失敗しました。先週も確か同じ状態です。パソコンは正しい時間に録画したと思いこんでいるので、アニメのタイトルの付いた様々な番組がライブラリに残っています。
 ISは毎週リアルタイムで視聴していたので、今回危険を回避しました。これも二回目。

 とりあえず解決策として電池を交換してもいいのですが、しかし今のこのパソコン、いい加減古い。そしてアナログま。あと3カ月で地デジ化(予定)なのにいまさらあれこれ手をかけるというのも何とも勿体ない気もします。
 しかし未だ下宿は地デジ化の気配無し。そろそろ本格的に大家と交渉してみる時期かも。
 このままではこの春からの深夜アニメはほとんど見れなさそうな予感。またニコ動とGyaOでやってる番組だけ見ることになるのか。


 あ、ところでISといえば7巻買ったら箒祭りで大変良かったです。ただこれから箒は何度もつらい目にあいそうな雰囲気。そのためのフラグの様なものかと考えると恐ろしいです。
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本日、無事大学での4年間の学生生活を終え、卒業しました。
そして、手続きが無事完了すれば来月からは、大学院での2年間(予定)の学生生活が始まります。

ということもあり、あまり卒業する、という強い感慨はないのですが、しかしそれでも一つの区切りがついた感じ。
また、サークルや研究室などからは卒業し大学を離れていく友人や先輩もおり、寂しさは感じます。工口ゲ脳はこれだから、と言われそうですが、TH2のエンディングテーマ、「ありがとう」が思い出されました。今生の別れになる人もいると思いますし、逆に今後も親しく付き合っていける人もいると思いますが、いずれにしてもこれまでの感謝と今後の活躍への期待を今は感じています。このような感傷的な気分になれるというのも、ある意味では今日という日を迎えたことの実感なのでしょうか。

今年は大震災もあり、「めでたい」と声を憚らずに言うには抵抗のある情勢ではありますが、しかしそれでもやはり自分にとって今日という日はめでたく、うれしいものでした。今後の日本のためにも、今日を節目に気持ちを新たに頑張っていこうと思いました。
なぜか体調が悪くて苦しいです。頭痛と腹痛と吐き気と倦怠感と・・・風邪ともともと弱い胃腸の不調が重なってるんでしょうか。
ちなみに今は日々卒論の修正や研究室の引き継ぎ作業。3月初めぐらいには余裕だと思っていたんですが、相変わらず無計画に進めていたので追いつめられています。どうしてこうなった。


既に10日以上前になりましたが、サークルの追いコンがありました。
タイミングが地震直後と、何気にドキドキした日程でしたが、とりあえず追いコン自体は良い感じで良かったです。
三時間食べ放題ということもあり、ゆったりのんびり色色なものが食べれて良かったです。代わりにお酒はあまり飲まなかったですが。店の規模的に貸し切りだったことも含めて、来年以降も追いコンや新歓の様なイベントはあんな感じで行えると良いと思いました。
二次会のカラオケでは人数が少ない部屋だったので嫌というほど歌えました。また行きたいです。
卒業するメンバー一同はおめでとうございます。またいつか一緒に飲みたいです。


今期は、地震等々の影響もあってあまり録画状況等順調ではないものの、久々に毎週何本もアニメを見ました。何だろう、忙しかったから逃避したかったんでしょうか。ちょっと早いですが、自分で整理したいということもあり、感想。
普通に見た:
なんだかんだで毎週わざわざテレビ用のPCに切り替えて見ています。
・タクト
 放送開始した当時はむしろ嫌悪感の様なものすらあったアニメでしたが(笑)、今は毎週楽しみに見ています。最新話をテレビ用パソコンの時計が狂うという事故で録り逃したのですが、そのうちGyaO!で見れるので放置。
ほとんど尺がないですが、メカが手描きであるという点が個人的に非常に良いと思います。下に書くISなどもそうですが、CGの綺麗でスピード感のあるメカも良いのですが、やはり日本のアニメのメカは手書きならではの嘘とハッタリの迫力が魅力だと思います。
キャラクターや物語には癖があって良くも悪くも魅力的だと思います。ただ、シリアスがやりたいのかコメディがやりたいのか不安定に感じなくもないです。ある意味その不安定さも魅力だとは思うのですが。とりあえずあの工ロい双子また出してほしい

・IS
倉嶋絵というだけで視聴を決めましたが、なんだかんだでこれも見続けています。
正直な話、シナリオは全体的な展開も小さな諸々もあまり目新しくない・・・もとい王道一直線で、それだけであれば視聴を辞めていたかもしれないですが、しかしキャラの造形が絵だけでなく設定から性格からかわいらしいので許せます。後最近怪しいですが作画もそこそこ高いレベルで安定していて良いです。数年前の、アニメが週何十本と放送されていた時期は反比例して質がおざなりになっていた印象を受けましたが、最近のアニメは質が高いものが多くてただぼんやり見ているだけでも面白くていいです。
ところで原作のラノベも全部買って読みました。久しぶり。僕の場合、ラノベは展開やキャラ以上に文体が合わなくて読み続けられないことが良くありますが、ISは非常に読みやすくて良かったです。あれか、工ロゲの力か。とりあえず、原作の印象は、何かある→食事をする→何かある→食事をする(はい、あーん付き)→何かある→食事をする・・・。食事シーンが非常に多い気がします。そして二度に一度は食べさせあいっこしている。ついでにヒロイン勢の頭の中が地の分で読めるので、アニメだけでは心情の分かりにくいシーンなども違った面が見えてきたりしていて楽しいですが、僕の感覚だとヒロイン全員変態の気があるような。年頃の女の子というのはああいうものなのでしょうか。良い年のおっさん候補生なので分かりません。四巻の日常オムニバスを延々と続けてくれればいい、ぐらいにキャラクターに愛着が持てる作品ですが、最新巻末で結構大きく物語が動きそうな予感が感じられる内容となっていたのでドキドキ。気がつけばまたすぐ次の巻が出るそうなので楽しみです。箒まじ可愛い。

ニコ動で配信していたから見た:
テレビ用PCが超不調かつ不便なので、手軽に見られるネット配信はありがたいです。
・禁書二期
前のクールに引き続き見ています。突っ込みどころが多い作品ですが、雰囲気は好き。最近はいい加減キャラの名前と顔もしっかり覚え、wiki先生などの力も借りて良く分かるようになりました。これで某所に乱立するSSスレを楽しめます。ところで世間では人気は美琴>>>禁書のようで、特に禁書の居候に有るまじき振る舞いには不満を感じている人が多いようですが、正直公共物破壊するのも大概な気がします。この辺は原作読むと感覚変わるのかな。こちらは原作巻数がすごく多いそうで追いつくの大変そうだからたぶん買いません。なのでアニメは三期四期とやっていってほしいです。

・みつどもえ2期
気を抜いて楽しめるという点で非常に今期ありがたかった作品1。1期の頃は全然興味なかったのですが、2期第一話のガチレンに全部持っていかれました。下品+過激なネタも多く、色々な意味ですごい作品だとは思いましたが、しかし大変な時にふと見るとそれが面白くて面白くて。最終話では不思議と泣いてしまいました。
8話で終わってしまったのが本当に悔やまれます。

・お兄ちゃんの(ry
気を抜いて楽しめるという点で非常に今期ありがたかった作品2。ほんと馬鹿な作品(褒め言葉)。
賑やかというか喧しいというか、勢いのある作品で楽しいです。

・ゾンビ
原作は全く知らず、序盤は全然面白いと感じていなかったのですが、今では毎週わくわくしてみています。
キャラクターがみんな可愛いのと展開がコメディタッチながら常に切ない雰囲気を漂わせているのが良いです。ところでアニメ製作はディーンとなっていましたが、夜のシーンの背景の塗り、・・・というかライティングがFateやっていたころと変わっていなくて何故か「おお」と思いました。

GyaO!で(ry:
・ルパン三世
ファーストシーズン。つまり1970年代頭ごろの、一番最初の奴です。高校時代にアニメーターの大塚康生さんの書かれた本を読んでいたこともあり、当時のアニメ制作事情なども考えながら楽しめました。主要キャストの声優さんが、お亡くなりになった山田康雄さんは元より峰不二子や石川五右エ門も異なっており、聞きなれたBGMも使われていないので最初は戸惑いも感じました。特に増山江威子さんがゲストキャラクターとして出た回は不思議な感じでした。
このアニメから10年待たずあの名画カリオストロの城が公開され、また、機動戦士ガンダムも世に出ています。さらにルパン3世の第二期シリーズもその後はじまり、さらにしばらくしてテレビシリーズも作られるように。この作品を見ていて、20年待たず、10年でも恐ろしいアニメの技術の進歩が感じられました。実際この作品の中でも、序盤ではBGMがフェードされずぶつ切れだったものが、後半はあまり違和感なく使われるようになり、着実な進歩が見られました。2000年からの10年は、アニメにデジタルが大量に持ち込まれ、塗りや仕上げが上質になってきたことを除くと(というかデジタル化直後が酷過ぎた気がする)、一視聴者としてはあまり大きな進化は感じられなかった気がしますが、70、80年代は日進月歩の時代だったんだろうなと思いました。

・ロザパン
昔岐阜テレビでやっていたときは録るだけ録って見ないで消しましたが、このたび(数話見忘れましたが)見ました。1期2期ぶっ続け。率直な感想を書きますと、音楽は主題歌・BGMともに素晴らしく、そしてそれ以外が全部3流(笑)。3流と書くと言葉が悪いですが、質にしても内容にしてもイロモノ、あるいはネタ作品として作られている中で、何故か音楽周りだけ矢鱈と良かったと、そういう感じ。演出や仕上げは90年代初期の勇者ロボットシリーズを彷彿とさせる懐かしさというか古臭さを感じました。それに限らず、全体通して古臭い印象があったので、むしろ演出意図かとも思いましたが、とりあえず矢鱈と裸やパンツを見せることさえしなければうる星とからんま的な扱いでドタバタラブコメとして成立していたとも思います。ほんと、くどいほどに挿入されている全然ありがたくない裸やパンツが邪魔でしたが、まあイロモノとしての価値を高めていたという点ではある意味必要なファクターだったか・・・。


さてさて、そろそろ真面目に仕事をしますか・・・。
 3月11日金曜日に東北地方を中心に大地震が発生して、2日と半日ほど経過しました。被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
 あと半日ほどで災害発生から3日経過することになり、最近ではニュージーランドの地震災害の際にも話題に上がった”72時間の壁”というものも問題となってくるのだろうかと、素人ながらに心配しています。
【NZ地震】援助隊に立ちはだかる“72時間の壁” - MSN産経ニュース


 今回の地震で、福島県にある2か所の原子力発電所も、報道によりますと、緊迫した状態にあるようであり、そちらの事態の経過も不安に感じています。現在、世界的に見ても日本の原子力発電施設の技術力は高いレベルであると言われていますが、その日本において原子力発電所にこれだけの危険が発生しているということは極めて重大な事態であると思います。報道による限り、明らかに事業主である東京電力は原子炉の制御能力を失っており、様々に用意されていた安全対策も次々の不具合や故障により決して万全なものではなく、むしろ不十分なものであったと見られてもおかしくない状況です。
 もし万が一、どのような規模になるかは分かりませんが、何らかの核汚染が発生するような場合、所在地である福島県はもとより、広範な範囲で”核の恐怖”に対応していかなくてはなりません。
 また、無事今回の原子炉全てを安全域で管理できる状態にまで持っていけたとしても、今後国内の原子力発電には厳しい目が向けられることになるでしょう。日本には各地に原子力発電施設があり、どれも安全性が強調されていますが、今回の福島の原発もまた同じように存在していたのです。今後各施設は、今回の事態を教訓に設備の改修や強化などで安全対策を進めていく事になるだろうと思いますが、しかし事態は起きてみなくては分からないものです。
 しかし、今の日本において原子力発電はなくてはならないエネルギー源であるというのも、一つの事実です。今回の震災におる影響で、東京電力は必要な電力供給量を維持できなくなったとして計画停電の実施を行うとしていますが、当然その電力不足の原因の一端は先の原子力発電所の停止によるものです。
化石燃料資源に乏しい国内において、石油や石炭、天然ガスを消費する火力発電はコスト的にも資源量的にも環境負荷的にも本来あまり望ましいものではなく、また水力ではとても必要なエネルギーを賄えないことから、原子力は重要なエネルギー源となっています。原子力に依存する分の電力をもし利用できないとなった場合、国内では電気料金を大きく釣り上げてでも他の発電方式に頼るか、あるいは電力使用量を大きく制限するか、のどちらかの方法で対策しなくてはなりません。しかし、いずれにしても、現在日本は経済的に苦しい状況にあり、また電気を大量消費する生活・社会構造が確立されてしまっているため、非常に大きな負担を国民全員がすることとなります。
現在短期的には、大災害への対策ということで、多少の負担には多くの国民は耐えられると思いますが、これが長期化した場合恐らくは不満は大きなものとなるでしょう。また、現在は気候的には春に近付いている段階で空調設備の停止にも対応できる地域が多いかと思いますが、これが夏や冬、それも去年のような極端な猛暑、極寒となった場合、人命維持のためにも電気が必要になります。そう考えたとき、やはり原子力エネルギーから完全に脱却することは、当面不可能でしょう。
 理想的には高効率で安定、安全な代替エネルギーの開発です。太陽光や風力、潮汐、地熱などのエネルギーが今も利用されていますが、その効率改善やそれ以外のエネルギー源の開発に期待です。また、原子力エネルギーとしても、核分裂を伴う現状の原子力発電ではなく、核融合による発電技術の開発が進むことも有効な代替エネルギーとなるでしょう。反応の暴走を食い止めることが課題となる核分裂と異なり、核融合は反応を持続させること自体が現在の技術では難しく、課題となっています。なので、万が一今回のような事故が起こっても、炉自体は早期に停止することが期待できます。もちろん莫大なエネルギーを持ち、放射能を持つ施設が災害にあうのですから危険性は大きいですが、現状の核分裂方式を用い続けるよりは安全性や発電能力、また低海外依存度などでメリットが大きいため、良いのではないでしょうか。


 今回の地震では、被災時にインターネット上の様々な技術が広く活用されました。一方で、回線の輻輳やサーバーの処理能力の圧迫、デマの拡散といった事態も発生しました。開発され整備された技術は明らかに過去の震災時よりも有効に機能しましたが、その上で展開されるサービスや利用者の能力・モラルはまだまだ向上させなければいけない、という事ではないかと思います。
 GIGAZINEさんの記事に次のようなものがありました。
 遠くからでもできること、すべきでないこと、被災地の人々に迷惑をかけず助けとなるための行動法まとめ - GIGAZINE
 これは被災していない地域の人間の行動に対しての記事となっていますが、特に現在の情報化社会において、
>◆むやみに情報を拡散させないこと
この一点は非常に重要なことであると、自分は考えます。
 現在インターネットには、莫大な情報がありますが、その中にはデマや誤報、誤解も相当数含まれています。平時に、あまり重要性のない情報であれば、それらは大きな問題となりませんが、今回の災害のような場合にはそれは人命にも直結する問題となり得ます。インターネット上のサービスの多くでは、情報の受信と送信を誰もが行えるため、その内容がどの経路を通り、どの程度の信頼性を伴って存在するかという点は保証されません。そのため本来は情報の受け手がその確認を行わなくてはならないのですが、災害時はそれだけの手間をする余裕がない場合があり、また興奮や焦りから判断能力も失われます。通信回線の輻輳回避のためにもそのような無駄な手間は増やすべきではなく、さらに言うなら間違った情報・意味のない情報は流れるべきではありません。
 インターネットは多数の情報が生々しく伝えられ、また利用者自身も発信者となり得るため、他の受容主体のメディアに比べて一体感や臨場感、その事態に参加しているような感覚を受けがちになると思います。しかし、実際危険にさらされている人と、はるか数百キロ彼方で端末に向かっている人では、必要としている情報の種類も重みも全く異なることが普通です。なので、特に被災していない人々は、普段以上に冷静で慎重なサービスの利用が求められます。
 
 今回、なぜインターネットが電話回線などより優位に使用できたかについて自分なりの理解を少し。
 そもそもインターネット、つまりTCP/IPのIPによる通信は、パケット交換方式の通信手段として設計されています。パケット交換方式は、ざっくり説明しますと、情報をデジタル化したうえで決まった大きさのパケット(まとまり)に分け、それを送り先に個別発送する通信方式です。各パケットはその時々で利用可能な最適な通信路を通って相手に伝送されます。これを日常的な例にあてはめますと、送りたい荷物を、決まった大きさの箱に入るように切断して格納し、それらを送り先に個別に発送する、という形になります。荷物Aは郵便局で送るが、宅配便の方が早いことがわかったから荷物Bは宅配便で送る、ということもあります。場合によっては、郵便サービスを利用せず送り先に出向く人に荷物の配達を依頼する場合もあるでしょう。そして、荷物を受け取った人は各荷物の中身をくっつけて最終的に中身を手に入れます。ここで重要なのは、荷物の配達経路は固定されていない、という点です。そのため、データの転送速度は経路によって早くも遅くもなり、また確実に届くかどうかも保証されませんが、しかし通信資源を有効に活用してデータの転送が行えます。(ちなみに、IPがパケットの確実な伝送を保証しないため、インターネットの通信で広く用いられるTCPはパケットの正確性の検証や再送信要求を行います。逆にこれらを行わないUDPというプロトコルもあります)
 一方一般の電話回線は回線交換方式という方法で通信しています。これは、(同じくデータ自体はパケット化するのですが、)その通信路は完全に固定して通信を行う方式です。送信元から受信先への通信路を確保し、その確保された通信路の中で必要なデータを転送します。先ほどの荷物の例を用いるならば、まず荷物を運ぶために、必要な配達人を十分に用意し、送り先までの道も完全に独占したうえで、データを転送します。この間、その道は他の荷物は通ることができません。このためデータの転送速度は一定であり、また確実に伝送されますが、一方で無駄が多く、また同じ経路は一度に決まった数の通信でしか利用できないので同時に多くの人が利用することはできません。
 今回のような大災害が発生した場合、電話回線は回線交換方式の弱点である同時通信量の限界により、多くの個所で通信が行えなくなります。一方、インターネットは、理論上相手との間に伝送ルートがありさえすれば、通信が可能です。実際は事業者の都合や機器の状態によってうまくいくとは限りませんが、回線交換方式よりは広く効率的に利用可能なはずです。もともとパケット交換の概念は、アメリカなどで戦争時に通信設備が攻撃で破壊されても別回線で通信が維持できるように、と研究・開発されました。なので、今回のような災害時には強いのは、ある意味で当然と言えるかもしれません。
 しかし回線設備の速度低下とサーバーの処理能力低下などが原因だと思いますが、インターネットでの通信も十分な速度が維持されているとはいえません。災害により通信設備が破壊され、また通信量が増えることで、稼働している通信路の負荷が大きくなるため、必然的に通信速度は低下します。また、いわゆるサーバ-クライアント方式をとるサービスは、特定のサーバに大量のデータが集まることでサーバがそのデータを受信・処理・発送するのに時間がかかり、結果的に速度が低下します。このような場合には、クライアント同士が直接通信を行うP2P技術を利用したSkypeの利用は、サーバの負荷低減のためには有効であったと考えられますが、通信路を圧迫する可能性はあるので万全とはいえません。また、Twitterを用いた災害情報の配信も行われていたようですが、被災地外に大きなスループットを有するサーバを持つためサービスを維持できたのだと思います。こちらもあまり多用しすぎるのは通信量を増やすので良くないでしょうが。
 今回のこのような事態を見ていますと、緊急時にはアドホック通信による安定したネットワーク形成技術があると良いと思いました。もともと研究が進められている技術ですが、広く、端末や回線を選ばずに、緊急時には通信網が形成できるようになると良いと思います。自動的に各端末の情報をシェア出来るようにすれば情報の共有や被災者の捜索などでも活用できるかと思います。

 ついでになりますが、普段は報道はWEBに頼っている自分ですが、今回はNHKの放送をテレビやインターネット配信で長時間見ました。改めてマスコミというものの必要性を痛感しました。NHK以外の報道は個人的には報道体制や情報量の面でNHKより有益と感じなかったためほとんど見ませんでしたが、恐らくそれらの中にも有益で重要な報道があったものと思われます。マスコミは報道機関を指す言葉として利用されることが多いですが、実際には大衆に情報を伝達することそのものを指します。対義語は、自分は大学の講義で「口コミ」であると教わりました。今回2ちゃんねるやニコニコ動画、Twitterはこちら側に当たるでしょう。マスコミは情報発信が一部の発信者に固定されるため内容に隠蔽や偏向が生じる可能性があります。一方口コミは、真実がそのまま配信されることもあり得ますが、当然発信者個々人による内容の隠蔽や偏向の可能性はあり、また情報の誤解や不適切な表現もあるでしょう。さらに情報量が莫大になりすぎる問題もあります。
 特に、緊急時にはあらゆる情報が飛び交いますが、その中身をどう処理するか、どう取り扱うかという問題には課題が多く残ることが確認されたように思います。情報工学を研究する身として、今回の出来事から学ぶべきことは多いと思いました。
 自分が一つ言えると考えるのは、テレビやインターネットを妄信せず冷静に各情報を判断する必要がある、ということです。極端なことを言えば、人間には目の前で起こっている事態ですら、短時間では全てを正しく適切に理解することはできません。ましてや遥かに情報量の少ない媒体を通じて得られる情報を、いくら整理されていても、適切に取り扱うのは不可能でしょう。重要なのは手に入れた情報を自分の中で整理し、判断し、必要なら調査して、対処することです。

 コンピュータの勉強を夢見て大学に入学した当初は、「情報科学」という学問名に、「情報ってなんだよ!」ぐらいの認識ぐらいしか持っていませんでしたが、現在は情報というものの大きさ、難しさに圧倒されています。

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